こんにちは
皆さんはペットを飼われていますか?
ウチでは猫を飼っていて、
さらに職場には犬が2頭と、
日々動物に囲まれ楽しく生活しています。
そんな中、前から疑問に思っていた事があります。
それは
災害が起きた時に自分とペットはどうすれば良いのだろう?
避難所にはペットは連れて行っていいの?
など災害時の行動への不安です。
そんな疑問に答えてくれそうな講演会が、
今回行われていましたので紹介したいと思います。
場所は練馬区役所。
休日に来る機会はあまりないですが、予想通り閑散としていました。
中に入っても、人がほとんどおらず不安になりましたが、
案内板を見つけて一安心。
会場は練馬区役所本庁舎地下2階の多目的会議室です。
今回の講演会を知ったのは、
家の近くの掲示板に貼ってあったコチラのチラシから。
事前申し込み不要で先着150名まで参加できます。
なんと参加費も不要です。
会場の様子。
20分前くらいに会場に着きましたが、
この時点で半分くらい席が埋まっていました。
最終的にほぼ満席になっており、やはりペットを飼う人たちは
災害時の行動に不安を抱いているのだな、と感じさせられました。
若い人から年配の方まで多種多様な層が来ていました。
配布資料。
- 開会
- 災害に備える 〜避難拠点とペット防災〜
講師 練馬区区民防災課 大平 雅之氏 - 講演 災害がおこったらうちのペットはどうしよう?
講師 日本獣医生命科学大学 獣医大学 獣医保健看護学科
准教授 博士(獣医学)水越 美奈氏 - 休憩 〜質問票の回収〜
- 質問への回答
- 閉会
このような内容になっています。
災害に備える 〜避難拠点とペット防災〜
まずは区民防災課の職員の方から、「災害に備える」お話です。
30年以内に南関東でマグニチュード7程度の地震が発生する確率は「70%」。
この数字を見ると、やはり「災害に備える」事の重要さを感じます。
お話の中でよく出て来て印象に残った言葉が「自助」。
これは何かと言うと、
「自分で自分を助ける」。
家具の転倒防止対策や、非常時用の備蓄など
自分で出来る事を自分を助ける為に行う。
などの事です。
さて、実際に災害が起きてしまったらどうするか?
ですが、まずは練馬区の防災への取り組みとして
「避難拠点」と呼ばれるものがあります。
この避難拠点とは練馬区が独自で定めた制度で
「避難所」と「防災拠点」が合わさったモノです。
練馬区立の全小中学校が避難拠点となり、
震度5弱以上の地震が起きた場合に開設されます。
避難拠点の役割は6つ。
- 簡単な手当・健康相談
- 水・食料の配給
- 避難生活の支援
- 復旧・復興情報の提供
- 相談窓口の設置
- 救助などの要請
避難するだけではなく、色々な役割があるのですね。
自宅避難をしながら、
水・食料の配給だけを避難拠点で受け取る事も出来るので
自宅の安全が確保出来ているのであれば、
なるべく自宅で避難生活を行った方が
慣れた環境で、人・ペット共にストレスの少ない生活がおくれます。
しかし、自宅の安全を確保出来ない場合は、
避難拠点で避難生活をしなければなりません。
これまで、「避難拠点へはペットを連れて行っては行けない」
そんなイメージを自分は持っていました。
過去の災害時には、自分と同様の考えから危険な自宅に残ったり、
ペットと車上生活をしエコノミークラス症候群で亡くなった人など
ペットをめぐった問題が起こっていたそうです。
そんな過去の問題から練馬区では、
ペット同行避難が出来る様になっています。
練馬区のペット防災の考え方としては
- 人とペットは別の場所で生活する。
- フード・ゲージ・常備薬などは自分で準備する。
- 日常の世話は、飼い主が責任を持って行う。
となっています。
ペットの避難スペースは避難拠点によって違い、まだ検討中の避難拠点もあります。
屋内に作られるとは限らず、環境が良くない可能性もあります。
なので、暑さ寒さ対策出来る様なモノを用意しておくと必要もあります。
やはり日頃からの備えと心構えが大切だと感じるお話でした。
講演 災害がおこったらうちのペットはどうしよう?
続いては本日のメインイベントの水越美奈さんの講演です。
ペットも人と同じく被災する、
という所からお話がはじまりました。
ここでも出てくるのはやはり「自助」です。
当然ですが、自分が助からなければペットも助かりません
なんてお話もありました。
ここからは、ペットへの備えにスポットを当て詳しく説明されて行きました。
災害への備え「犬」
- 水(人間は水以外の飲料でも水分を得られますが、犬はそうも行きません)
- フード(7日分。特別なモノは救援物資で届く確率が低いので自分で用意。カリカリも食べられるようにしておくとよい)
- 携帯用の食器
- ウンチ袋
- ペットシーツ(人間のトイレにも使えるので、災害時にかなり重宝されるそうです、多めに用意しておきましょう)
- 最近の写真、出来れば家族と一緒に写っているもの(昔の写真だとわからない可能性も。一緒に写っていると誰の犬かわかりやすい)
- 予備の首輪/胴輪+リード[名札をつけて]
- カラビナ(どこかに繋ぐ時に便利)
- シーツ[大型犬]、大判風呂敷[小型犬](寝床に敷いたり)
- ケージ/クレート(最初は必要ないが後で必要になるケースがある)
思ったよりも量がありますね。
他にもペットを連れて逃げる時に両手があくように、
スリングや赤ちゃん用の抱っこひもがあると便利だそうです。
災害への備え「猫」
- 水(犬と同様)
- フード(犬と同様)
- 大きいタッパー(トイレの代用になる)
- ごみ袋
- 最近の写真(犬と同様)
- 予備の首輪/胴輪+リード(特に胴輪は難しいので日頃から慣れさせる)
- キャリーバッグ(猫はキャリーバッグ=病院のイメージが強いので、嫌にならないように普段から入れる様にしておくとよい)
- 洗濯ネット(網目が大きいモノがよい)
備えや備蓄以外にも
パニックになって逃げてしまった時の為に、
名札やマイクロチップによる所有者明示。
猫なら室内飼いをしておくなど。
お話の最後に
「最も大切な事は、ペットを不安にさせないこと」
とおっしゃっていました。
もしもの場合にも、落ち着いて行動出来るように備え
自助の精神で日々を過ごさなくては
と考えさせられました。
この後、質問コーナーなどもありましたが、
集中して聞いていたので、あっという間の2時間でした。
冒頭でも述べましたが、災害時のペット対応に疑問を持つ人は多いと思います。
今回の講演会でも、ここで聞いた話を色々な人に伝えて欲しいと言っていました。
このブログを見た事が、少しでも誰かの役に立てば良いなと思い、
今回の記事にしました。
いつくるかわからない災害ですが、
今日からでもしっかり備えていきましょう。
masa。